一度は解いておきたい!3乗の因数分解の解説
中学校でも習った因数分解ですが、高校になると急に難しくなりますね。今回は、学校で配られるような問題集にありそうだけどあまり見かけない?因数分解を解説します。
目次
(和の3乗)ー(3乗の和)の因数分解
それぞれの行でどんな式変形をおこなったのか、どこに着目して式変形を行ったのかについて、右側の脚注欄にコメントしました。
この問題を解く際に意識するポイントは次の3点です。
意識するポイント
- 後ろが(3乗の和)である→画像の①の公式を使うのではないか?
- a,b,cの対称式である→a+b+cが共通因数になるのではないか?
- すべての項を共通因数でくくれない→まずは一部をくくれないか?
1.後ろが(3乗の和)の形になっている
画像の①の公式は、学校で配られる問題集の因数分解の最後の方によく出ているものです。これに気づけば、公式適用後、a+b+cでくくってみたくなりますね。
別解の方は、3乗ー3乗、3乗+3乗の形が現れるように変形しています。
2.a,b,cの対称式である
問題文がa,b,cの対称式なので、因数分解された式も当然対称式になります。
本問の場合、a,b,cの3乗の項が0になることに気づければ、答えの形が想像できて解きやすくなりますね。
3.すべての項を共通因数でくくれない
本解では、-3abcはa+b+cでくくれず残ってしまいます。このような場合でも、くくれた方の因数の中を整理することで、-3abcとの共通因数が現れます。解答では、3でくくれるようになりました。
別解ではb+cでくくれるようになっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。別解の方がスタンダードな解き方だとは思います。画像の①の公式自体も、別解と同様な方法で導くことができます。本解は、一度-3abcが取り残されてしまっても、1文字について整理すれば再度くくることができるという考え方を知る上で、頭の片隅において損はないと思います。