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数学・物理・英語などを指導して15年目の個人契約の家庭教師です。川口市(旧鳩ヶ谷市)在住です。

新高1生の入学までの宿題が理不尽

中3女子生徒に数学の指導を終えて帰ってきた。生徒は第一志望の私立高校に入学予定で、合格後は展開・因数分解平方根などの計算の土台を固めていた。

今日、入学までの宿題の冊子を見せてもらって驚いた。英数国の3科目100ページほどの冊子なのだが、数学の課題が量も中身もキツすぎる。入学後、この範囲からテストもあるという。

彼女の行く高校は1年間、英語圏に留学する特殊なコースで入試科目が英語、国語、小論文で数学はなかった。

中3の夏休みに志望校が確定後、数学は定期テスト対策に絞り、関数や図形の応用問題の演習までは十分にやれていなかった。

問題冊子を見ると、難関私立高校入試レベルの問題がずらりと並んでいる。

たすき掛けの因数分解、連立不等式、一次関数のダイヤグラムの難問、二次関数と図形の融合問題、三角形の五心の問題、方べきの定理や接弦定理、円に内接する四角形など、数学の受験対策をやりきっていない生徒が解けるはずがない。

入学試験に合格すれば、その時点でその高校の授業を受ける資格を得た、という考えは甘いのだろうか。入学前にそれだけ高度な知識を求めるのであれば、入試にそれを課すべきではないかと思う。入学後に数学も鍛えるというのならまだわかるけど。

入試には課さず、入学直後にテストするというのはおかしい気がする。

彼女は3年間の内申合計120を軽くクリアしている。数学が最も苦手な科目だが、それでも定期テストで90点を切ったことは一度もない。数学も毎回5を取っていた。

それではダメなのか。入試に数学がないのだから上記のような問題が解けないのは仕方ないと思う。

内申も入試も作文も面接もクリアして合格を勝ち取ったのに、「数学でもこれくらいは入学前に出来て当然ね」という高校のメッセージに聞こえてきて解せない。

4月から寮に入るので、指導も来週あと1回で終了である。

真面目な生徒で、解答を写すだけの作業はしたくない、ということで、今日上記のいくつかを教えてきたところだが、あと1回ではさすがに厳しいものがある。

それでも、なんとか頑張ると言ってくれているので、解答を見れば出来そうな問題は自分でやり、解答をみても分からないところだけを最終回にやろう、という話をして帰ってきた。

ちなみに、この100ページの冊子以外にも2000字の作文の課題などもあり、受験勉強中と同じくらい大変そうだ。

一般に私立第一志望組は、公立志望の生徒より3学期は楽していると思われているが、一概には言えないと改めて思った。

入学前の春休みに宿題を出すなとまでは言えないけど、課題を出すなら、貴重なこの時期にしかできないようなものを各高校には考えてほしいと思う。

15の春というのは、人生において特別な期間なのではないだろうか。