鳩の家庭教師in川口市 │ 参考書学習をサポートします!

数学・物理・英語などを指導して15年目の個人契約の家庭教師です。川口市(旧鳩ヶ谷市)在住です。

サイコロをn回振って「1の目が少なくとも2回出る」かつ「2の目が少なくとも1回出る」確率

確率の問題で、「少なくとも~」と言われたら余事象を考えよ、というのは定石ですよね。
余事象の確率は頻出なので、解法を覚えてしまっている人も多いと思います。ですが、今回の問題は、頭の中だけで処理しようとするとかなり混乱します。そこで、集合やベン図を積極的に活用して解いてみました。略解ですが参考になれば幸いです。

 

20180702_hitotsubashi_2000_kakuritsu

目次

(1)「少なくとも1回」かつ「少なくとも1回」の確率

 こちらは参考書などでよく見かける典型問題ですね。
「少なくとも1回1の目が出る」かつ「少なくとも1回2の目が出る」
が直接求めにくいので、余事象を考えます。

「少なくとも1回1の目が出る」かつ「少なくとも1回2の目が出る」の余事象は、

「1の目が1回も出ない」または「2の目が1回も出ない」です。

「1の目が1回も出ない」は「n回とも2以上の目が出る」ということですから、こちらは簡単に求まります。

「2の目が1回も出ない」は「n回とも2以外の目が出る」ですから同様です。

ここで、「1の目も2の目も1回も出ない」がダブルカウントされないように注意する必要があります。「1の目も2の目も1回も出ない」は「n回とも3以上の目が出る」と言い換えられます。


このように言葉で考えていっても(1)であればなんとか処理できるのですが、上の画像の略解のように集合の記号を使って、機械的に求められるようになると(2)への応用が効きやすくなります。

 

(2)「少なくとも2回」かつ「少なくとも1回」の確率

 「少なくとも2回1の目が出る」の余事象は「1の目が出るのが1回以下」つまり「1の目が1回だけ出る」または「1の目が1回も出ない」です。さらに「少なくとも1回2の目が出る」の余事象は「2の目が1回も出ない」です。その上で1の目との「または」になるから、、、と言葉で考えていくとわけが分からなくなりますね。


そこで、上の画像のように集合の記号とベン図を使って、機械的に式変形していきます。
ただし、排反に分けるところは、現象をイメージして判断します。本問では「1の目が1回も出ない」事象と「1の目が1回だけ出る」事象は排反ですので、略解のように式変形ができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。画像の補足説明が言葉だけになってしまったので分かりにくいです。すみません。それだけ集合の記号やベン図がわかりやすいことの裏返しでもありますね。言葉で考えないと納得した感じがしない、ということもあるのですが、方程式と同様に機械的な処理の恩恵に預かるのも必要と思います。