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数学・物理・英語などを指導して9年目の個人契約の家庭教師です。川口市(旧鳩ヶ谷市)在住です。

算数・数学のテストでの計算ミスはミスなのか実力不足なのか

 計算ミスというのはテストで思ったように点数がとれない最大の原因になることが多い。

この計算ミスというものに対する認識の仕方が、生徒本人、保護者の方、指導者では違っているのが面白い。生徒の方は、その呼び名の通り、単なるミスと思っていることが多く、「計算ミスがなければ◯◯点取れてたんですけど」などど言う。

保護者の中には、「そんなにできない子ではないと思うんですが、どちらに似たのかそそっかしいところがありまして」というようなことをおっしゃる方もいる。

それに対して、塾講師や家庭教師などの指導者は、「計算ミスをミスと思っている限りは永久にやらかし続けるぞ」とか「計算ミスも数学の実力のうちだ。実力の無さを認め反省し、どうしたらミスしないか考えろ」など、当然だが厳しい意見が多い。

 これに対する私自身の意見も上の指導者の意見に近いものであった。ただ、最近は少し違った感想を持つようになっている。

それは、入学試験本番レベルのミスが許されない試験で失敗してしまうか、逆に定期テストで100点満点をとるという成功体験か、そのどちらかを経験すると、計算ミスをすることが少なくなるというものである。

前者の例では、センター試験本番で計算ミスを連発して第1志望の国立大学の2段階選抜で落とされたということなどが考えられる。

 本当に痛い目に合わないと人はなかなか変わらないのではないかと思う。

先週で無事指導から卒業した中3の生徒が、去年、数学検定であと1点足りずに不合格になった。簡単な方の1次試験でミスを連発した。数検は時間が余ることが分かっていたので、検算方法から答案用紙の使い方など見直しの仕方を入念に指導していたにもかかわらずである。

試験直後に感想を聞いたところ、「先生の言うとおり時間が余りました。何度も見直しをしたので大丈夫だと思います」と言っていた。後で保護者の方に聞いて分かったのだが、それでも時間が余ったので途中退席したという。

本人の実力からしてありえない点数の低さだったが、考えてみると定期テストでも毎回ミスをしていた。

これを読んで、その生徒は結局計算力が不足していただけでしょ、と思う方も多いだろう。私も半分はそう思うのだが、残りの半分は、詰めの甘さの問題だという気がするのである。(詰めそのものが計算力でしょ、というご意見も分かります。)

ただ、その詰めを生徒がきちんとできるようにするためには、指導面ではかなり高度できめ細かな技術が必要なんだと思う。加えて生徒の自覚の変化も必要で、それには入試に失敗するほどの挫折か、満点を取るという成功体験のどちらかが必要なのではないかと思うのである。

普段ノートに解いている時の方法と、テストでは問題用紙に直接書き込むことによる違いから生じる様々な問題については、対策を考え指導もしているつもりなのだが、なかなか思うようにいかない。

途中式をどこまで書くかは重要と考えている。ステップを細かくし過ぎるとどこかのステップでミスする確率は高くなるし、逆に脳の一時記憶領域限界まで無理に暗算すれば間違いが増える。この辺りのさじ加減は生徒毎に異なるため、指導が難しい。

計算ミス撲滅より、難問の解説のほうが指導者にとってはやさしいのである。

ただ、一般的に暗算力が高ければ余裕が生まれ、ミスも少なくなるだろうから、今後は、下の本で紹介されているような計算術を取り入れた指導を試すのもいいかもしれない。 

計算力を強くする―状況判断力と決断力を磨くために (ブルーバックス)

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