恋愛小説仕立ての自己啓発書~「君と会えたから」喜多川泰著
- 作者: 喜多川泰
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2006/07/10
- メディア: 単行本
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来週で指導が無事終わる中3男子生徒に、柄にもなく本を贈ることを考えている。
自分自身が普段、小説をほとんど読まない人間であるし、学生の頃何かの本に影響を受けて人生観が変わったという経験もない。(遠い昔のことで忘れているだけかもしれないが。)
選択肢が少ない分、逆に悩む余地もあまりなかった。その数少ない選択肢の中から候補に上げ、先日もう一度読みなおしてみたのが上の書である。
この本に中に出てくる人生における成功の定義が、いわゆる世間一般に言われていることと同じようなものだったので、読んでいる最中、個人的には少し説教臭く感じてしまった。
ただ、自己啓発書といっても、小説の形式をとっているのでとても読みやすく、読書スピードが極端に遅い自分でも楽に読破できた。
小説をたくさん読まれている読書家の方には物足りないと思うが、自分にはにはストーリーそのものがわかりやすくて良かった。
また、あとがきを読んだら、著者の想いが分かって説教臭さもかなり薄まった。
確かに中学生、高校生が読むのに適した本だと思う。アマゾンのレビューでも、「子供に読ませたい」というものが多い。
さて、これを中3の生徒に贈るかどうかだが、実は見送ることにした。(ここまで引っ張っておいて何ですが。)
結末が少し重すぎるので、今後この生徒に会えないことも考えて、もう少し軽めの本にしようと決めた。
同じ著者の別の本を贈り、これは紹介に留めることにした。
私のように、普段読書をしない方には年齢性別問わずオススメの本だと思う。